日本で初めて行われる小児がんサバイバーを対象とする大規模な晩期合併症の調査研究です。
日本における小児がんに罹患した方の晩期合併症の全容を把握し実態解明を行うことが目的です。本研究により晩期合併症が発症するリスク因子(疾患の発生や進行の原因となる要素)や問題点が解明されることを期待しています。これらの情報は、今後の長期フォローアップ体制の構築に役立つだけではなく、今後の小児がんの治療戦略の方向性を決めるためにもとても重要な情報となります。
小児がんサバイバーの健康・社会状況を把握して分析するため、「医療機関におけるフォローアップ状況」「病気の認知度」「現在の健康状態」「身体的成長度」「社会的状況(学業・就業の実態把握、結婚、挙児や妊孕性)」、「臓器別合併症の有無」、「精神・心理社会的合併症の有無」に関連する項目について情報収集を行います。各施設の担当医や診療情報管理士などがJCCGのREDCapと呼ばれるデータベースに、カルテ情報から必要情報について登録します。登録された情報は、JCCGの責任において、セキュリティで厳重に保護されたシステムを用いて収集・管理されています。
今回の研究で得られた情報を利用して、または詳細な情報を追加で収集し、新たな研究が計画されることが予想されます。このような場合には別途研究計画書を作成し、その研究計画の科学性、倫理性について審査され、承認された研究が実施されることがあります。これらの二次利用研究については、JCCGや研究参加施設のホームページなどで公開されますので、登録されたデータの二次利用についてご同意いただけない場合は、遠慮なく通院されている医療機関の担当医にお知らせください。
実施承認日から2026年3月31日