研究・治療・診断

JCCGの研究活動

日本全国にある小児がん治療の専門機関は、これまでいくつものグループに分かれてそれぞれのグループが別々に研究をしており、治療に関する情報が共有されることはあまりありませんでした。そのため、それぞれに診断が異なっていたり、適切でない治療法が選ばれたりする可能性がありました。

2014年に発足したJCCGは、これまで別々に治療・研究をしていた全国約200の医療機関をひとつにまとめた全国組織です。それぞれの研究機関や病院がみんなで経験を持ち寄って、日本全体がひとつの病院として機能できるようなしくみが実現したのです。

小児がん治療に大切なことは、画像診断・遺伝子診断・病理診断による正しい診断と、オールジャパンの多施設共同研究

JCCGでは、小児がん治療を行う200以上の施設の専門家が参加し、オールジャパン体制を構築するとともに、世界中の医療者・研究者とも共同して、小児がんの治療開発・診断支援・基礎研究の促進のための様々な活動を行っています。

標準治療開発:子どもたちによりよい治療を!

世界標準となる小児がんの新たな治療法を開発する。

・臨床試験の実施
・国際共同試験への参加
・早期臨床開発(治験)

臨床研究一覧

中央診断:全国どこにいても最新の診断を!

全てのがんの子どもたちに等しく最新技術による診断の機会を提供する

・中央病理診断
・中央分子診断(遺伝子診断)
・中央免疫診断(フローサイトメトリーなど)
・中央画像診断

小児がん診療施設は、患者さんの臨床情報をデータセンターに登録後、必要な中央診断を利用することで正しく病気を診断することに努めています。

基礎研究:未来の子どもたちのために!

小児がんのデータや資料を保管・共有することで、未来の子どものための研究を促進する。

・データセンター事業(データベース構築)
・バイオバンキング
・小児がんのゲノム研究

JCCGの実績

JCCGの活動の成果は、多数の論文や出版物として報告されています。

JCCG小児がんサバイバー大規模観察研究

小児がんの治療後に起こる晩期合併症や合併症に対する治療は社会生活へ影響し、そこから生じる様々な課題は近年、広く知られるようになってきました。しかしながら、これらの情報は海外での研究をもとにしたものがほとんどであり、日本で治療を受けた小児がんサバイバーの治療後の情報については、全国的な調査はできておらず、十分な実態把握はできていません。

そこで、2022年度にJCCGでは、日本医療研究開発機構「革新的がん医療実用化研究事業」の支援を受け、全国の小児がん診療施設と協働してわが国初の小児がんサバイバーの研究を開始いたしました。

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